本格的な冬到来で、女性特有の冷えや冷えによる体調不良に悩まされている方も多いのでは?
あたたかい下着を身につけたり、長風呂をしたり、サプリメントを飲んだり、みなさん自己流の温活法をお持ちかもしれません。
外部から温める方法は一時的に体温を上げてくれますが、温めすぎによる悪い影響も心配です。
今回は、冷えやすい体質から、適正な体温調節ができる体に変えるためのヒントをご紹介します。
目次
むやみに温めるのはよくない?
冬の夜、手足が冷えてなかなか寝付けない、眠りが浅いというお悩みをよく聞きます。
人は眠る準備として、主に手足から熱を放出させて体温を低下させます。これは、一日働いた体を休ませるためです。睡眠時の冷え対策に「靴下を履く」「一晩中、電気毛布を使う」といった状態は、体外に熱をうまく放出できず睡眠の質を下げる原因になります。
外部から強制的に温めるというよりは、正常な体温調整ができる体をつくることを意識した温活をおすすめします。
カラダを温める食事
体温調整は主に血液の流れと発汗で行われます。
特に血流が悪くなるとあたたかい血液が行き渡らず冷えの原因に。
さらに血液の質が大切です。鉄分不足で貧血の状態だと酸素を運ぶ赤血球が減り、疲れやすい体になることで冷えを招きます。
そこで特に女性におすすめしたい食事ポイントは血液を作るもとであるたんぱく質の摂取を意識することです。ダイエットで食事量が減ったり、忙しくて手軽に食べられる糖質中心の食事をしたりしているとたんぱく質が足りてない状態かも。
成人女性のたんぱく質の1日摂取目安は40gです。例えば、たんぱく質の多い鶏の胸肉でも100gあたりに含まれるたんぱく質は24g。サイズにもよりますが、胸肉1枚がだいたい200gなので1日1枚食べる計算です。
他の肉でも赤身であれば100gあたりのタンパク質量は20g前後あるので目安にしてみてください。
「卵や乳製品、大豆製品などを組み合わせてバランスよく」が理想ですが、動物性タンパク質の方が体への吸収も良く、鉄分も吸収のよいヘム鉄が含まれるので、冷えが辛い時は動物性タンパク質の摂取をおすすめします。
筋肉はふくらはぎを意識して
筋肉量が少ないと代謝が落ち、熱生産がうまくいかず冷え性の症状につながります。
また、第2の心臓とも呼ばれるふくらはぎの筋肉は、重力に逆らい心臓にもどす役割を担っています。
軽いウォーキングや、ストレッチなどでふくらはぎの筋肉を意識して運動してみてください。
冬は+スパイスでカラダを内側から温めよう
体を温めてくれるスパイスとして、生姜、シナモン、クローブなどが代表格です。
生 姜・・・生姜の辛味成分でもあるショウガオールという成分が含まれます。胃腸の働きを活発にし、血流を活発にすることで体を温めてくれます。
シナモン・・・毛細血管の健康維持に役立ちます。冷えをおさえ体を温めくれます。
クローブ・・・消化を助け胃腸の健康に役立ちます。体を温める働きもあります。
体を温める助けをしてくれるスパイスを、冬の料理や飲み物に上手に取り入れてみてくださいね。
冬のヨーロッパで定番のホットワインに習って、スパイスを使ったあたたかいざくろジュースはいかがですか?
[材料]
ザクロジュース500ml
シナモン1本
クローブ2~3個
ショウガスライス1~2枚
カルダモン 2~3粒
鍋にざくろジュースを入れ、その中にスパイスを手でつぶしながら加えます。沸騰直前まで加熱し、火を弱め1~2分煮出すだけです。
お好みでレモンスライスを浮かべるのもおすすめです。
スパイスが揃わない場合や、クセが強いスパイスが苦手な方はまずはショウガとシナモンだけで試してみてくださいね。
栄養士・ライター 林 志保
大学卒業後、栄養士として、健康食品・化粧品の企画開発の職に携わる。
結婚・出産を機に、フリーランスのライターに転身。前職の経験を生かし主に女性の健康や美容に関する情報を発信するコラムを執筆。
最近は特に女性の健康と美しさは食からという考えが強くなり薬膳の勉強中。